VASPの反応経路探索では、NEB(Nudged Elastic Band)法を用います。
NEB法は、反応の中間の構造を、反応系の始めと終わりの構造と比較しながら構造最適化を行う方法です。
計算を行うためには、求めたい反応系の始めと終わりの安定構造の座標が必要になります。
まず、INCARに構造最適化に必要なキーワードに加え、次のキーワードを加えてください。
SPRING = -5.0 :バネ定数
IMAGES = 2 :計算する中間構造の数
次に、系の始めの構造を00として、0(IMAGE+1)までサブディレクトリを作ってください。
次に、反応系の始めと終わりの構造を、POSCARとしてまとめて書きます。

1行目は、rep (INCARのIMAGE)+2
(例えばIMAGE=1ならrep 3)
2行目以降は、反応系の始めの構造と終わりの構造をまとめて書いてください。
こうして作成したPOSCARにスクリプトを用いることで、各サブディレクトリに、それぞれ対応した構造がPOSCARとして作られます。
ここからスクリプトをダウンロードしてください。
KPOINT、POTCARについては、各自の計算条件に合わせて準備してください。
また、INCAR、POTCAR、KPOINTSを各サブディレクトリにコピーしてください。
計算は、サブディレクトリ内部では無く、始めと終わりの構造をまとめて書いたPOSCARがあるディレクトリで流してください。