VASPの振動数計算は、3N自由度(N:原子数)に対して、それぞれ微小変化させて調和振動子近似します。 その際の微小変化はPOTIMで指定し、調和振動子近似するためのサンプル点はNFREEで指定します。 また、VASPはGAUSSIANのように構造最適化の後に振動数計算を続けて計算するような指定は出来ません。 そこで、構造最適化を行い、その結果のデータを引継いで計算する必要があります。そのため、構造最適化から 得られたCONTCARはコピーしてPOSCARとし、WAVECARとCHGCARも振動数計算するディレクトリに移動(コピー)させて ください。 振動数計算には以下のパラメータをINPUTに加えます。
POTIMIBRIONNFREEISTARTICHARGE | = 0.04 = 5 = 2 = 1 = 1 | :0.04Å分だけ変化させる :(5:振動数計算) :調和振動子近似する際のサンプルの数(この場合、左右に1点ずつ取って近似する) :WAVECARの引継ぎ :CHGCARの引継ぎ |
3N個の振動数が出力されます。fが振動数、f/iが虚の振動数を示しています。

この計算では2原子なので6個の振動数が表示されますが、実際は自由度3N-5(or3N-6)の振動数を持つはずです。
そこで絶対値の小さな振動数から5(6)個分を取り除いてください。
零点振動エネルギーの補正は、計算結果に出力されないので、各振動数の出力の、一番右に記述されているエネルギー値を全て足しあわせてください。(3N-5(6)個分)
